お便り(4)

2013.3.6 3つの作業所よりお便りが届きました

社会福祉法人 矢本愛育会 障害者日中活動支援施設ぎんの星

 春まだ浅く未だ寒い日が続くこの頃ですが,皆様方におかれましてはいかがお過ごしでしょうか。

 当施設の授産製品の販売につきましては多大なるご協力を賜り厚く御礼申し上げます。

 東日本大震災から丸2年が過ぎようとしています。当施設では主な生産品目として椎茸の栽培事業を行ってきましたが,震災以降は,設備の復旧と放射能の影響により,材料の調達や,安全性を証明するための検査に多くの労苦を費やすこととなりました。また,茸の栽培以外にも,味噌や漬物,佃煮等の加工食品の製造やパンの製造等もおこなっており,それらの活動についても少なからず影響を受けてまいりました。しかしながら,多くの皆様からの励ましとご支援により,現在は,生産体制もようやく以前のかたちに立ち戻り始めてまいりました。

 今後も,職員一同,一丸となって,施設利用者の皆様にとって,より良い施設となるよう努力してまいりたいと考えております。ご協力,ご支援に心より感謝申し上げます。

平成25年2月28日

麦の会 コッペ

コッペでは昨年、久しぶりに1泊旅行に行きました。

先日は仙台市内の小規模の事業所合同でコンサートも行いました。コッペのメンバーは、ゴールデンボンバーでステージに上がりました。

もちろん時折こころの傷は顔を出しますが、今はみんなで楽しく仕事をしています。それも本当に多くの方、団体の皆様から、ご注文を頂いた結果です。東日本大震災で途方にくれていた各事業所にとっては、本当にありがたいことですし、精神的にも何よりの大きな励ましでした。

これをいわゆる「震災特需」に終わらせず、今後もご注文を受けるためには、互いに利益を生み出さなければいけませんし、各事業所はそうした魅力的な商品を作っていく必要があると思います。

今回の大震災では、支援のひとつの形として、買って支えることの大切さを実感しました。

その経験を皆さんと共に今後に生かしたいと思います。

多夢多夢舎(たむたむしゃ)中山工房「あじ味噌」

ご支援いただき誠にありがとうございます。

 昨年の1月下旬、多夢多夢舎に「尼崎のものですが、先日主人が尼崎で開催された障害者の製品の販売フェアに偶然行って、たまたま買ってきた「あじ味噌」が非常に美味しくて電話しました。残りわずかになって主人とちょっとずつ食べています。購入できないでしょうか」というお電話を頂きました。

 兵庫県の尼崎では送料を考えると、個人で消費する個数では逆に高くなってしまいます。幸いなことに2月の中旬に再度、尼崎での販売フェアで「あじ味噌」を販売して頂ける事になっていたので、その旨を伝えました。 お電話の向こうでは、「それは大変ありがたいです。ぜひ購入します。思いの伝わる味なのでこれからも頑張ってください」とおっしゃって下さいました。

 ほんの数分の会話でした。しかし、「思いの伝わる味」という表現は、私たちを幸せな気分にしてくれました。

 「あじ味噌」の調理は舎員が行います。味噌を加熱するため、鍋が焦げないよう一生懸命に混ぜますが、これが結構重労働です。また、沸騰した味噌が飛んでくるため、調理用の衣服は味噌にまみれます。その頑張って作った思いが味に伝わり、口に入れるとその思いが口の中に広がります。

 単に買ったものがおいしかった時に喜びを感じることがありますが、生産者の思いの伝わる味って今まであっただろうか。そう考えると今まで以上に舎の製品に「誇り」を持つことができました。

震災後から、舎員と一緒にいないと不安になる舎員、逆に一人でこもるようになった舎員等もいましたが、震災から約2年が経過し、少しずつ落ち着きを取り戻してきました。

 ご注文を頂けることに喜びを感じる舎員達がこれからも「思いの伝わる商品」を製作していきたいと思います。今後共、どうぞよろしくお願い致します。

P.S   最近、お電話を頂いた方より、「主人が震災復興の思いで買った商品ですが、今ではおいしい商品として購入しています。」というお電話を頂き喜び一杯の多夢多夢舍です。